モンス同盟戦の勝率が26.3%しかない理由

3.1から実装されたモンスター同盟コンテンツ。先日のDQXTVで、何とプレイヤー側の勝率が26.3%しかないことが判明しました。ちょっと低いと思った人も多いのではないでしょうか。

今日はこの数字のからくりを見てみます。数学の「確率」「平均」に関する話です。

モンスター同盟の勝率

確率の「平均」は危険

まず最初に「平均」という言葉の意味を確認するため、以下のような問題を考えます。

問題1:Aさんは100万ゴールド、Bさんは20万ゴールド持っています。平均で何万ゴールドですか。

答えは簡単ですね。(100万+20万)÷2=60万ゴールドです。

ここで押さえておきたいのは、平均は60万ゴールドになりましたが、実際に60万ゴールドちょうど持っているという人は存在しません。

 

問題2:勝率100%のAさんと勝率20%のBさんが、それぞれ敵に勝てるまで挑み続けました。平均で勝率は何パーセントになるでしょうか。

答えは、先ほどの例から考えると簡単ですね、(100%+20%)÷2=60%です。

違います

Aさんは必ず勝てるので1戦で終わり1勝0敗ですが、Bさんは勝率20%なので平均1勝4敗になります。つまり、2人の戦果を合計すると、(1勝0敗+1勝4敗)=2勝4敗、つまり勝率は約33%になります。先ほどの60%という間違った答えと比べるとかなり低くなりましたが、これは勝率の低い人ほどたくさん挑むので、平均勝率が大きく低下することを意味しています。

勝率26.3%とは何だったのか

もうお分かりいただけましたね。DQXTVで発表された「勝率26.3%」という数字は、実際に多くの人が26.3%の確率で倒したのではなく、100%に近い勝率ですんなり勝った人と、全然勝てずに挑みまくった人との平均なのです。勝てない人の方が挑戦回数が多いので、平均値は下がります。だから多くの人が「思ったより勝率低いね」と思うわけです。最初は勝率20%以下だったそうですから、今日現在の勝率を見ればおそらく40~50%程度にはなっていると推測されます(勝てるようになると一発で勝てるので挑戦回数が増えにくい点に留意)。

このように、確率の平均を取るという行為は、実感と違う数字を引き出すことがあります。運営側が数字を出すことが悪いのではなく、我々数字を見る側が、その数字の正しい意味を理解したうえで楽しむことが重要です。

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